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キャラクターのハートん

「介護拒否」に悩む前に知っておきたいこと

最近、「介護拒否」という言葉をニュースや特集で見かけることが増えてきました。

介護をしているご家族の中には、介護サービスを使ってくれず、「まだ私は大丈夫」「人の世話になるような体じゃない」と言われ、だんだん関わること自体がつらく感じてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。介護拒否は、認知症による不安や混乱、心のストレスが大きく影響していることも少なくありません。一度拒否が強くなると、受け入れてもらうのは簡単ではありません。だからこそ、拒否をなくすことよりも、穏やかな時間を少しでも増やすことを大切にしたいと考えています。


不安に寄り添う

認知症の方は「困らせたい」のではなく「不安を抱えている」

認知症の方は、自分の気持ちを整理したり、うまく言葉にしたりすることが難しくなります。

「物を盗られた気がする」「早く家に帰らないと誰もいない」「何か大事なことを忘れている気がする」こうした言葉の背景には、理由のわからない不安や心配があります。

私たち自身も、不安なときに誰かが話を聞いてくれたり、共感してくれたりすると、少し気持ちが楽になりますよね。認知症の方にとっても、人との関わりは安心につながります。家族だからこそつくれる安心できる時間が、介護拒否を和らげる土台になります。


日々の関わりで大切にしたい、ほめる・ふれる・感謝する

知症の方との関わりの中で意識したいのが、「ほめる」「ふれる」「感謝する」という姿勢です。

まず「ほめる」こと。もう何もできなくなったと感じてしまうことがあっても、その人らしさは残っています。「さすがだね」「知らなかったよ」「すごいね」「センスいいね」「そうだったんだ」。高齢の方が受け取りやすい“さしすせそ”の言葉を意識するだけで表情が和らぐことがあります。正そうとするより、認める言葉を大切にしてみてください。

手に触れる

次に「ふれる」こと。言葉が届きにくいときほど、そっと手を握ったり、声をかけながら背中に手を添えたりすることで、ひとりじゃないという安心感が伝わります。無理に触れる必要はありませんが、短い時間でも十分です。

そして「感謝する」こと。介護をしていると、ありがとうと言ってもらえない寂しさを感じることもあるかもしれません。そんなときこそ、「話してくれてありがとう」「一緒にいてくれて助かるよ」と、こちらから感謝を伝えてみてください。相手に自分は必要とされているという気持ちが届き、穏やかな時間につながります。先日開催したよりそいコンシェルの座談会で、「親が憎いと思ってしまうこともあるけれど、母からありがとうと言われたとき、不思議と苛立ちが消えた」という声がありました。「ありがとう」は、薬以上に心に効く言葉なのかもしれません。


介護拒否に向き合う中で、もっと優しくしなきゃとご自身を責めてしまう方も少なくありません。でも、完璧な対応は必要ありません。できるときに、できる形で、少しでも穏やかな時間が増えたら、それで十分です。

介護を受ける方も、支えるあなた自身も、心が少し楽になる時間が増えていくことを願っています。




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