
最近、同年代の友人と話していると、子どもの学費や自分の健康、そして親の介護の話題が増えてきました。私自身も、「そろそろ親のことを考えないと」と漠然と思い始めていた矢先、3年前の秋に母が交通事故に遭い、入院することになったのです。
母は右足を開放骨折し、全治2か月。元の生活に戻るにはさらに最低2か月のリハビリが必要でした。両親は75歳の父と73歳の母の二人暮らし。私も同じ市内に住んでいますが、母の入院でまず心配になったのは、父の生活でした。
父は典型的な「昭和の父親」で、家事をまったくしたことがありません。母がいなくなった途端、家の中の物の場所も分からず、電子レンジも洗濯機も使えない状態。私がサポートしなければ、父の生活は立ち行かなくなってしまいました。

一番困ったのは、父が「1人でいること」に慣れていなかったことです。まだ仕事をしていたので、「外で食事を済ませたら?」と勧めても、「1人で外食するのは寂しい。それなら食べない。」と拒否。結局、私は2日に1度のペースで実家に通い、朝食と夕食を準備してから帰宅し、自分の家庭の家事をする日々が続きました。
週末は県外に住む妹が子どもを連れて来てくれたので、その間は少し休めましたが、それでも娘の受験も控えていたため、仕事・家庭・実家のバランスに悩み、次第に疲弊していきました。
父は「無理して来なくていい」と言い、説明書を見ながら洗濯を覚えるなど少しずつ自立し始めました。でも、私が行かなければ食事をしないのではと心配で、「私がどうにかしないと」という思いが消えませんでした。

幸い、母は驚異的な回復をみせ、3週間で退院。多少のサポートは必要でしたが、私も実家通いから解放され、元の生活に戻ることができました。
この経験を通じて感じたのは、「いずれ親に介護が必要になることを受け入れる時間と備えが必要」ということ。そして、「介護は自分一人で抱え込むものではなく、周囲と協力しながら進めるべきもの」だということでした。
この経験をきっかけに、私は両親と意識的にコミュニケーションをとり、将来について話し合うようになりました。
私たち「よりそいコンシェル」では、介護の事前準備や情報提供を行っています。どんな小さな疑問や不安にも寄り添い、一人ひとりに合ったアドバイスを提供します。突然の入院や介護が必要になったときに慌てないためにも、今からできることを一緒に考えてみませんか?具体的な相談じゃなくても大丈夫です。ぜひ、お気軽にご相談をご活用ください。